セッションオーガナイザー:
小池康博(慶大理工・教授),山元公寿(東工大資源研・教授),下村政嗣(東北大WPI-AIMR/東北大多元研・教授)
趣旨:
科学技術が進展する中、より豊かな未来を創造するための新機能材料開発に対する社会の期待はますます高まっています。本セッションでは、こうした中で注目されている以下の三領域を取り上げ、最先端の話題と共に、それぞれの切り口における「未来材料」を議論する機会を提供します。
A. 次世代フォトニクス材料:超高速伝送、高画質ディスプレイの急速な発展に伴い、従来のエレクトロニクス材料の延長では対応が難しくなりつつあります。それを超えるイノベーションはフォトニクスであると考えられます。本サブセッションでは、近年注目を浴びる有機フォトニクス材料を中心に、光ファイバー、光導波路、液晶ディスプレイのためのフォトニクス材料、光アクティブ素子などの最前線を探ります。
B. 超分子素子を目指したプログラミング:本サブセッションでは、特異機能を連動・増幅した機能階層的な精密超構造体を目指し、思い通りに自在に物質を組み上げる「超分子プログラミング」に焦点を当てます。この超分子プログラミングを駆使したナノサイズの超構造体から、革新的な機能を連動・増幅して高効率で取り出せる未来型の超分子素子の開発への挑戦について紹介します。
C. バイオミメティック材料の新展開:多様な生物の構造と機能を模倣し、着想を得て新たに設計される材料開発の新しい潮流が世界的に注目されています。欧米では、ナノテクノロジーと生物学・博物学を基盤とする学際的な融合領域に成長しており、さらには、省資源、省エネルギーを可能とする生産技術の革新をもたらすものとして、産業界の関心も高まっています。日本における研究開発の現状と課題について討議します。
講演者: 選定中
- A.次世代フォトニクス材料
- 基調講演
- Face-to-Faceコミュニケーションのためのフォトニクスポリマー(仮題)(慶大理工・教授)小池康博
- 招待講演
- 次世代光インターコネクトデバイス用フォトニクスポリマー(東北大多元研・准教授)杉原興浩
- 光学用高分子液晶フィルム(仮題)(JX日鉱日石エネルギー)豊岡武裕
- LCD用光学補償フィルムの材料設計と最新動向(カネカテクノリサーチ 調査部・部長)藤井貞男
- ROMP触媒によるフォトレジスト材料の開発(三井化学新材料開発センター・研究主幹)須永忠弘
- 依頼講演
- (仮題)全フッ素GI型プラスチック光ファイバの開発と応用展開(旭硝子 新事業推進センター )田中爾文
- 部分塩素化ポリマーを用いたGI型光ファイバの開発(積水化学工業積水化学工業 環境ライフラインカンパニー 京都研究所 開発推進プロジェクト・主任研究員)中尾亮介
- コレステリック液晶を用いたフォトニック結晶の省エネルギー液晶ディスプレイ(e2-LCD)への応用(メルク新技術開発本部 新技術開発部・マネージャー)鈴木成嘉
- B.超分子素子を目指したプログラミング
- 基調講演
- 配位プログラミングによる化学素子へのアプローチ(東大院理・教授)西原 寛
- 招待講演
- 超分子ヒドロゲルを基盤としたバイオ素子への展望(京大院工・教授)浜地 格分子
- からマクロへ・マクロから分子へ:超分子階層構造とHand-Operationg Nanotechnology(物材機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点・主任研究者)有賀克彦
- ブロックコポリマーテンプレート工学:ナノ構造とナノ機能のプログラミング(東工大資源研・教授)彌田智一
- 応用を指向した有機/金属ハイブリッドポリマーの配位プログラミング(物材機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点・グループリーダー)樋口昌芳
- 単電子エレクトロニクスへのナノ粒子科学からのアプローチ(筑波大院数理物質・CREST-JST・教授)寺西利治
- 依頼講演
- ヘムタンパク質階層プログラミング:革新的バイオデバイスへの挑戦(阪大院工・助教)小野田 晃
- 電子・光・磁気機能を発現する超分子集合体の構築(筑波大院数理物質・准教授)山本洋平
- 分子デバイスを創る電極からのプログラム・分子からのプログラム(阪大産研・准教授)谷口正輝
- 導電性高分子の自己組織化ナノワイヤー・ナノファイバー1本レベルの電気物性(東農工大院BASE・准教授)下村武史
C.バイオミメティック材料の新展開
- 基調講演
- バイオロジーとナノテクノロジーのマリアージュ:バイオミメティクスから生物規範工学へ(東北大WPI-AIMR・東北大多元研・教授)下村政嗣
- 自然のすごさを賢く活かすものつくり(東北大院環境・教授)石田秀輝
- 招待講演
- 生物規範光学材料(浜松医科大・教授)針山孝彦
- 生物規範感覚システム:昆虫の化学センシングを規範にして(神戸大院理・教授)尾崎まみこ
- バイオミメティクスと植物保護(京大院農・准教授)森 直樹
- 自然に学ぶものづくりと企業活動(積水インテグレーテッドリサーチ・主席研究員)佐野健三
- 依頼講演
- 自己組織化によるモスアイ構造の作製(三菱レイヨン 横浜先端技術研究所・リサーチフェロー)魚津吉弘
- 海洋生物に学ぶ防汚材料設計(北大院先端生命科学・教授)室ア喬之・E 剣萍
- 生物を規範とする接合材料(物材機構 ハイブリッド材料センター 機能化インターコネクショングループ・グループリーダー)細田奈麻絵
- メカノタクシス:生物規範細胞操作材料の設計(九大先導研・教授)木戸秋 悟
- ネムリユスリカに学ぶ極限環境システム(農業生物資源研究所 昆虫科学研究領域 乾燥耐性研究ユニット・ユニット長)奥田 隆
- 生物規範飛行システム(千葉大院工・教授)劉 浩
- 生物規範トライボロジーと自動車部品(トヨタ自動車 パワートレーン材料技術部・主幹)鈴木 厚
- ナノインプリントによるバイオミメティクスデバイス開発への貢献の可能性(日立材料研 環境材料プロセス研究部・主管研究員)宮内昭浩
- 生物規範はっ水表面の創製(産総研サステナブルマテリアル・研究グループ長)穂積 篤
- 生物規範親水材料(INAX 総合技術研究所・室長)井須紀文
- オパールフォトニック結晶によるチューナブル構造色材料の創成(物材機構 光材料センター・主幹研究員)不動寺 浩
- バイオミメティック・データベースとしての昆虫インベントリー(科博 動物研究部・研究主幹)野村周平
- バイオミメティック・データベースとしての魚類インベントリー(科博 動物研究部・研究主幹)篠原現人
- バイオミメティック・データベースとオントロジー(阪大産研・准教授)古崎晃司
- 生物規範技術の包括的ガバナンス(産総研ナノシステム・ナノテクノロジー戦略室長)阿多誠文
- バイオTRIZと生物規範創発工学(新潟大工・教授)山内 健
- 自己組織化プロセスの発生遺伝学的検討(北教大札幌・教授)木村賢一
- 数理科学とバイオミメティクス(東北大院情報・教授)久保英夫
- 自己組織化マイクロリンクルと応用(産総研ナノシステム・グループ長)大園拓哉
- 生体の水潤滑を規範としたポリマーブラシの設計と摩擦特性(JST, ERATO・グループリーダー)小林元康
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