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アドバンスト・テクノロジー・プログラム(ATP) 環境・新エネルギー(3月27日・28日開催)
T6.環境
  • A.革新的省エネ省資源プロセス
  • B.可視光光触媒
  • C.高効率分離技術

セッションオーガナイザー:辰巳 敬(東工大資源研・教授)
佐伯義光(TOTO・執行役員/光触媒事業推進部長)
小堀良浩(新日本石油水素新エネ研・プリンシパルリサーチャー)

いかなる生産活動も環境問題への対応が求められる時代において,化学が果たすべき役割は益々増大している。そこで本年度より「環境セッション」を独立させ,環境問題解決に化学技術がどう貢献できるか議論する場を設けることとした。初年度の今回は環境に関連する代表的な技術分野を3つ選択し,それぞれサブセッションのテーマとして設定した。

A.革新的省エネ省資源プロセス

「低炭素社会」に向かう世界の中で,我が国の化学産業が世界をリードしていくためにはどのような技術革新を目指すべきか。「省エネルギー・省資源」,「革新的触媒・プロセス技術」,「グリーンプロセス」,「石油あるいは化石資源からの脱却」,「再生可能資源」などをキーワードに化学プロセスの将来像について活発な議論を行いたい。

B.可視光光触媒

日本が生んだ世界に誇る技術である光触媒はエネルギーおよび環境という地球の抱える大きな問題を一挙に解決する力を秘めている。本サブセッションでは,可視光光触媒の最近の進歩を概観すると共に,将来に向けた研究開発・応用の方向性を議論したい。

C.高効率分離技術

温暖化ガス削減は21世紀の化学技術の方向性を決めるキーワードであり,ここで分離技術は極めて重要な役割を担うことが期待されている。本サブセッションでは@CO2分離・回収A省エネルギー分離技術の2つの側面から分離技術に求められる将来像を議論したい。

  • 革新的省エネ省資源プロセス
    • 基調講演 炭素をきちんと使う−化学プロセス開発事例より(旭化成ケミカルズ・取締役/常務執行役員)永原 肇
    • 招待講演 化学原料および燃料の多様化に向けて(新日本石油中央技術研究所・所長)岡崎 肇
    • 招待講演 金触媒による化学プロセス革新の可能性(首都大院都市環境・教授)春田 正毅
    • 招待講演 化学産業の低炭素化に向けて 究極の効率化〜非化石資源への転換(産総研つくばセンター・次長)島田 広道
    • 依頼講演 バイオマス変換触媒の開発(筑波大院数理物質)冨重 圭一
    • 依頼講演 水の資源・エネルギー問題に着目した新規ニトリル水和プロセス(岡山大院自然科学)押木 俊之
    • 依頼講演 固体触媒を用いた環境低負荷セルロース糖化(東工大応セラ研・教授)原 亨和
    • 依頼講演 環境調和を目指した高効率酸化触媒技術の創生(ダイセル化学工業)中野 達也
    可視光光触媒
    • 基調講演 市場拡大にむけたNEDO光触媒産業創成プロジェクト(東大院工・教授)橋本 和仁
    • 招待講演 酸化タングステンをベースとした高活性可視光応答型光触媒の開発(北大触媒センター・准教授)阿部 竜
    • 招待講演 新規複合酸化物光触媒材料の研究開発(物材機構光触媒材料センター・センター長)葉 金花
    • 招待講演 室内環境で働く高性能な可視光応答型酸化タングステン光触媒の開発(産総研エネルギー技術・主任研究員)佐山 和弘
    • 招待講演 光触媒応用商品による環境貢献(TOTO・執行役員/光触媒事業推進部長)佐伯 義光
    • 依頼講演 光触媒の抗ウイルス活性について(横市大院医・教授)窪田 吉信
    • 依頼講演 ナノ構造を制御した酸化タングステン薄膜による可視光誘起超親水化(産総研ナノテクノロジー・主任研究員)宮内 雅弘
    • 依頼講演 高感度光触媒材料の開発(昭和タイタニウム・課長)黒田 靖
    • 依頼講演 光触媒の現状および可視光光触媒の応用展望(パナソニック電工 新規商品創出技術開発部 材料技術開発部・開発部長)高濱 孝一
    高効率分離技術
    • 基調講演 CCSの今後とCO2分離回収技術に対する期待(産総研エネルギー技術・グループリーダー)西尾 匡弘
    • 招待講演 CO2選択透過促進輸送膜の開発とメンブレンリアクターを用いた水素製造プロセスへの展開(神戸大院工/神戸大先端膜工学センター・教授/センター長)松山 秀人
    • 招待講演 無機膜を用いる分離・反応プロセス(産総研コンパクト化学プロセス研究センター・センター長)水上富士夫
    • 招待講演 逆浸透膜による海水淡水化技術(東レ地球環境研究所・所長)辺見 昌弘
    • 依頼講演 高分子膜のCO2分離への応用(首都大都市環境・教授)川上 浩良
    • 依頼講演 無機ナノストランドを利用する高効率ナノ分離膜の製造(物材機構ナノ有機センター・センター長)一ノ瀬 泉
    • 依頼講演 膜蒸留法の原理・応用と最近の進歩(新潟大工・教授)伊東 章
    • 依頼講演 純酸素燃焼式微粉炭火力発電からのCO2回収(石炭エネルギーセンター技術開発部・部長)氣駕尚志
    • 依頼講演 環境低負荷型CO2分離回収プロセスの開発とCCSへの適用(日揮)堀川 愛子
    • 依頼講演 疎水性多孔質ガラス膜による水中からのアルコール選択分離(産総研環境化学技術)神 哲郎

T7.新エネルギー技術
  • A.次世代蓄電技術
  • B.燃料電池・水素エネルギー技術
  • C.次世代太陽電池

セッションオーガナイザー:逢坂哲彌(早大先進理工・教授)
大崎隆久(東芝SCiB開発製造部)
太田健一郎(横国大院工・教授)
瀬川浩司(東大先端研・教授)

本セッションは、環境関連技術の中でも特に「エネルギー」に焦点を当て、低炭素社会の実現を目指す新エネルギー技術として「次世代蓄電技術」、「燃料電池・水素エネルギー技術」、「次世代太陽電池」の3つのサブセッションを設け、幅広くいろいろな材料やシステムについて議論を行う。

私たちを取り巻く環境の最重要課題である地球温暖化の抑制、低炭素社会の実現に対して、これらの新エネルギー技術はそれぞれに大きく貢献できる技術である。モバイル機器、電気自動車、発電設備など大小多様なアプリケーションに、それぞれの用途に適した高性能・高機能な各種の新しいエネルギー貯蔵・変換デバイスが求められており、研究開発が盛んに行われている。そこで、本セッションでは容量・出力・寿命・安全性などの高性能化を指向した、蓄電素子およびその材料に関する蓄電技術や、燃料電池、太陽電池といったクリーンな発電技術、さらに燃料電池には欠かせない水素の製造・貯蔵・精製等の水素エネルギー技術に関する最近の進展を幅広く議論し、企業間の情報交換、あるいは産学連携のきっかけとなるような発表の場を提供する予定である。

基調・招待講演はこの分野のリーダー的存在の方々、依頼講演は第一線で活躍されている方々にお願いし、活発な議論を行いたいと考えているので、企業、大学、研究所からの多くの参加と一般講演での発表を期待している。

  • 次世代蓄電技術
    • 基調講演 自動車用リチウムイオン電池の開発動向と今後の展開(オートモーティブエナジーサプライ開発部・エグゼクティブエキスパート)内海和明
    • 招待講演 リチウムイオン電池用 次世代セパレーターの開発(旭化成ケミカルズ・主査)池本 貴志
    • 招待講演 次世代電気自動車「プラグインステラコンセプト」の開発(富士重工業・主査)荒井 一真
    • 招待講演 リチウムイオン電池用機能性電解液の開発(宇部興産・ビジネスユニット長)安部 浩司
    • 依頼講演 リチウム二次電池用新規酸化物正極材料の開発(産総研ユビキタスエネルギー)○田渕 光春・鍋島 洋子・竹内 友成・辰巳 国昭・秋田 和樹・吉川 純・香山 正憲
    • 依頼講演 次世代リチウムイオン電池材料の研究開発(産総研ユビキタスエネルギー研・グループリーダー)境 哲男
    • 依頼講演 リチウムイオン二次電池用Li(NiCo)O2系正極材料の表面劣化挙動の解析(産総研ユビキタスエネルギー)○辰巳 国昭・鹿野 昌弘・小池 伸二・森 大輔・仁谷 浩明・栄部 比夏里
    • 依頼講演 酸化物系電極を利用した高機能電気化学キャパシタ(信州大繊維・准教授)○杉本 渉・高須 芳雄
    • 依頼講演 次世代電気二重層キャパシタの実現に向けて(群馬大院工・准教授)白石 壮志
    • 依頼講演 リチウムイオン蓄電池用マンガンおよび鉄系正極材料(東理大理・准教授)駒場 慎一
  • 燃料電池・水素エネルギー技術
    • 基調講演 ここまで進んだ水素燃料電池自動車(トヨタ自動車FC開発センター・主査)広瀬雄彦
    • 基調講演 低炭素社会と水素エネルギー(東工大院理工・教授)岡崎 健
    • 招待講演 高効率小形SOFCの開発並びに今後の展望(京セラ総合研究所・SOFCプロジェクト責任者)吉田 真
    • 招待講演 携帯機器用小型メタノール燃料電池(東芝研究開発センター・研究主幹)五戸 康広
    • 招待講演 脱白金を目指したPEFC用遷移金属酸化物系酸素還元触媒の展望(横国大院工・産学連携研究員)石原 顕光
    • 招待講演 りん酸形燃料電池の実績と新たな展開(富士電機アドバンストテクノロジー環境・新エネルギー開発センター燃料電池部・担当部長)岡 嘉弘
    • 招待講演 液化水素と当社の取り組み(岩谷産業水素エネルギー部・上級理事水素エネルギー部長)建元章
    • 招待講演 水素・燃料電池自動車の安全性(日本自動車研究所FC-EVセンター・センター長)渡辺 正五
    • 依頼講演 定置用燃料電池大規模実証事業について(新エネルギー財団計画本部燃料電池部・部長)奥田 誠
    • 依頼講演 PBIベース 高温型PEFCの開発(BASFジャパン燃料電池開発室・技術コンサルタント)○山本 修・Thomas J. Schmidt
    • 依頼講演 石油系燃料電池の最新開発状況(新日本石油研究開発本部中央技術研究所・FC開発研究所長)池松 正樹
    • 依頼講演 電解質膜の高性能化と耐久性向上(旭化成ケミカルズ製品開発研究所・課長)三宅 直人
    • 依頼講演 耐CO被毒電極触媒の開発(山梨大クリーンエネルギー研究センター・教授)内田 裕之
    • 依頼講演 燃料電池電極触媒開発と表面科学(筑波大院数理物質・教授)中村 潤児
    • 依頼講演 有機ケミカルハイドライドによる水素の大量・長距離逆輸送システムの開発(千代田化工建設研究開発センター・グループリーダー/開発企画部シニアスタッフ)岡田 佳巳
    • 依頼講演 水素スタンドのリスクアセスメント(石油活性化センター新燃料部水素利用推進室・主任研究員)菊川 重紀
    • 依頼講演 水素化物を用いた水素貯蔵の新展開(広島大先進機能物質研究センター・副センター長/教授)小島 由継
  • 次世代太陽電池
    • 基調講演 革新的太陽光発電で拓く低炭素社会(産総研太陽光発電研究センター・センター長)近藤道雄
    • 招待講演 室内用途向け色素増感太陽電池の開発(パナソニック電工)○関口 隆史・神戸 伸吾
    • 招待講演 実用化に向けた色素増感太陽電池の展望(アイシン精機エネルギー開発部・豊田中研電池材料研究部)○豊田 竜生・樋口 和夫
    • 依頼講演 3D-電極を使った高性能色素増感太陽電池(九工大院生命体工・教授)早瀬 修二
    • 依頼講演 量子ドット分光増感と光電変換特性(電通大電気通信・教授)豊田 太郎
    • 依頼講演 原料ガスの化学反応性を利用したSi系薄膜作製の低温化技術(東工大院理工・教授)半那 純一
    • 依頼講演 結晶シリコン太陽電池の高効率化・低コスト化のための新規化学プロセスの開発(阪大太陽エネルギー化学研究センター・教授)松村 道雄
    • 依頼講演 色素増感太陽電池高効率化への試み(産総研エネルギー技術・主幹研究員)杉原 秀樹
    • 依頼講演 Green deviceとしてのプリンタブル色素増感光電変換素子の開発(桐蔭横浜大院工・教授)宮坂力
    • 依頼講演 薄い、軽い、フレキシブルな次世代型色素増感太陽電池の作製(東大先端研)○内田 聡・瀬川 浩司
    • 依頼講演 両面受光色素増感型太陽電池の開発(兵庫県大院工・准教授)伊藤 省吾
    • 依頼講演 固体型色素増感太陽電池の現状と高効率化への課題(静岡大創造科学技術院・准教授)昆野 昭則