春季年会実行委員会では、一般市民の方々を対象とする恒例の「市民公開講座」を下記の内容で企画いたしました。今回も市民の方々の生活に密接に関連した身近な話題を、専門の先生方にやさしくお話していただきます。どの先生もそれぞれの分野でご活躍の著名な先生方ですので、十分楽しんでいただける半日になると思います。奮ってご参加下さい。
3月28日(土)13時30分~17時
会場:〒274-8501 千葉県船橋市習志野台7-24-1
日本大学 理工学部 船橋キャンパス S2 会場(13 号館 2F 1326 教室)
アクセス・キャンパスマップ
参加費:無料
申込方法:事前申込不要です。直接、会場にお越しください。先着300名様まで。
概要:再生医療の基本アイデアは、からだ本来のもつ自然治癒力を高め、病気を治すことである。この治癒力のもとは細胞の増殖、分化能力であり、これを高める(細胞に元気する)ことがKEYとなる。からだの組織は細胞とその周辺環境とからなる。いかに丈夫なからだでも、家や食べ物がなければ弱ってしまう。細胞も同じである。つまり家や食べ物にあたる材料を細胞に与え、細胞を元気にすることが必要となる。再生医療は再生治療と再生研究からなる。再生研究とは細胞能力を調べる生物医学研究や能力の高い細胞を用いた創薬研究であり、細胞能力を活用した治療が再生治療である。細胞環境により細胞能力をためけることにより再生医療は実現する。
概要:神秘的なベールに覆われたクモの糸の秘密を解き明かし始めて37年になる。現代社会で問題になっている危機管理の原点である『“2”の安全則』を見つけるなど、隠された秘密を次々と明らかにしてきた。また、ヒトがクモの糸にぶらさがることに成功し、小説『蜘蛛の糸』の世界を現世のものとした。クモの糸でヴァイオリンの弦作りにも成功し、その音色は柔らかく深みがあり、名器ストラディヴァリウスと比べて遜色ないことを、科学的に確めた。我々は謙虚な気持ちで、人類よりはるかに長い進化の歴史を生き延びてきたクモにまだまだ多くのことを学ぶ必要があろう。
概要:ポリマーは高性能なフォトニクス分野には不向きであると漠然と考えられていたが、それから二十数年が過ぎ、世界最速プラスチック光ファイバーや高画質ディスプレイに代表されるフォトニクスポリマーが誕生してきた。1900年代前半のEinsteinやDebyeの「光散乱とは」といった本質に迫る論文は私のバイブルとなった。大きなブレイクスルーをしようとすればするほど、ファンダメンタルズに戻ることの大切さを学んだ。
概要:地上から打ち上げるロケットだけでは、小惑星にたどり着くことはできても、再び地球に戻ることはできません。それを可能にするのは、高性能推進機関イオンエンジンです。この技術でもって「はやぶさ1号」はみごとに地球~小惑星間往復宇宙航海に成功しました。そして再び、「はやぶさ2号」で別の小惑星への旅路を始めました。