本会の創立125周年記念事業の一環として、戯曲『オキシジェン:酸素発見者』がリーディング形式で上演される運びになりました。本戯曲の作者の一人であるRoald
Hoffmann教授(Cornell Univ.)も「本会創立125周年記念式典」参加のため来日されます。
会員の方々にも、この機会にご観覧いただきますようご案内申し上げます。
●日 時:平成15年3月17日(月)19時〜21時、3月18日(火)19時〜21時
●会 場:シアタートラム(東京都世田谷区太子堂4-1-1)
(交通)東急田園都市線・世田谷線『三軒茶屋駅』下車、徒歩2分。
●作 者: Carl Djerassi・Roald Hoffmann
●演 出:西川 信廣
●チケット代:1,000円
●申込方法:本会会員の方々は来る2月28日(金)〜3月3日(月)10時〜18時、先行予約が出来ますので、世田谷パブリックシアター内くりっくチケットセンターに直接電話(東京03-5432-1515)でお申し込みください。なお、申込みの際には必ず本会会員であることを伝えてください。
●戯曲概要
オキシジェン(酸素発見者)は2000年にアメリカのCarl Djerassi とRoald Hoffmannによって書かれ、現在までに米国をはじめ、ドイツ、英国、韓国などで上演されています。内容は、ノーベル委員会が21世紀を迎えるにあたり、ノーベル賞制定以前の大発見にレトロ・ノーベル賞を与えることとしたことから話が始まります。対象が酸素の発見者と決まり、賞の行方が、Lavoisier、Scheele、
Priestley 3人の候補者で誰が相応しいかをめぐって続く2001年の選考委員会の場面と、1777年の酸素発見当時、候補者3人が夫妻で当時のスウェーデン王室に招かれて会話を交わす場面とが交互に進む中で、化学史の中で、「発見」、「最初に」ということの重要性が明らかになっていきます。
翻訳は早稲田大学のベケット研究の専門家長島確氏、演出は文学座の西川信広氏が担当し、作品の楽しみが伝わるように上演されます。
● リーディングとは
海外の戯曲、新しい戯曲の紹介の際、プロの演出家と役者が、台本を手放さない状態で観客を前に上演することをリーディングと呼びます。欧米では新作の上演の前にはほぼ行われれますが、日本では最近行われる機会が増えてきています。美術的な仕掛け、照明、衣装、音響をある程度付ける場合もあるし、全くの素読の場合もあります。完成された作品の場合、関係者が見ることで、将来の上演を企画する場合もありますし、新作の場合、実際の上演に向けて演出家・役者・観客が作品に注文をつけたりする場合もあります。
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